4月19日(土)
毎週土曜は「どよう楽市」の番組があり、 朝7時半過ぎにはNHK放送センターに行くのだが、 土曜日のNHKは食堂も書店も閉まっていて人影もまばら、 とても静かで気持ちがいい。 平日は「出たい」「出させたい」「売りたい」「売れたい」.........と、 メディアの中で花を咲かせたいと願う人たちの、 肥大化された欲望が渦巻いて見えるような気がする空間が、 土曜の朝になると、県庁か市役所みたいな堅い空間に一変し、 すれ違うのは徹夜明けとおぼしき職員と修理工事の人や清掃の人くらい。 金曜午後の打ち合わせ時は、気圧されてうつむき加減に歩く私も、 この時ばかりは顔を上げて、中庭の植え込みだの壁に貼られているポスターだのを、 ゆっくり味わいながら、13階のラジオセンターまで歩いて行く。
4月から番組のパートナーが、 上田早苗アナから大沼ひろみアナに代わって、 この日は3回目。 万事にシャキシャキとキレのいい上田さんと違って、 大沼さんは放送直前までノンビリ構えているのだが、 気がつくと成すべきことはきちんと成し遂げているという不思議な人。
NHKの女子アナは、制作している番組の性質上、 自分のキャラクターやパーソナリティーを前面に出す機会が少ないので、 どんな人なのか判りづらいのだが、 「どよう楽市」のように、全編フリートークで成り立っている番組だと、 隠そうと思ってもついつい「自分」が出てしまうのである。
「どよう楽市」をやって驚いた(?)のが、 地味ではないが羽目は外さない、性的なことも否定はしないが下品下劣は嫌がり、 どこまでも軽妙で、正義感は強く.........という感じの、 敢えて言わせてもらうなら、 私がいいなと思う大人が、この時代こんなにも沢山いたのかということだ。
十数年前なら「節操がありすぎてつまんない」と思ったかもしれないが、 どんどんまともじゃなくなるこの国で、 「まとも」をキープしながら、率直に自分の喜怒哀楽を表現する大人がいてくれると、 そこに一縷の望みを託したくもなってくる。
時折番組中不覚にも泣いてしまうということがあり、 プロとしてはいけないことだと反省もしているのだが、 「年のせい」や「鬼の目にも涙」ばかりではなく、 滅多に体験しなくなった「まともストーリー」に出喰わしたことに、 素直に感動しているのである。














































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